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財源有効に 「めり・はり」 予算へまち・産業・子ども・市民元気に

竹山修身 堺市長
竹山修身 堺市長
竹山
 さてご承知のように、 堺市の財政状況も世界同時不況による経済危機から脱し切れず、 苦況が続いております。
 平成21年度の堺市税は、 前年度に比べ40億円以上もの減収が見込まれ、 企業収益の減少により前年度に納付された法人市民税の還付金が、 21年度は約14億円にのぼると予想されています。
 平成22年度も、 急速な景気回復は期待できず、 法人・市民税を中心に堺市の税収入は、 かなり落ち込むものと考えられます。
加藤

 大幅な財源不足が見込まれ、 それだけにゼロベースで施策、 事業の再構築を図り、 限られた財源を有効に、 「めり・はり」 の効いた予算とすることが必要ですね。
竹山


 とにかく既存事業を総点検し、 必要な見直しを図り、 「まち・産業・子ども・市民」 を元気にする事業、 将来の税源涵養に資する事業には、 優先的に予算を配分するよう努めたいと考えています。
加藤

 私から見た竹山市長のイメージは、 行革推進論者で、 市職員の削減につながります。 私は、 河盛、 土師、 我堂、 田中、 そして幡谷、 木原さんと七代の市長の時代を通して議員を務めさせていただいておりますが、 この間にもうずい分と人が減ってきました。
 これから人を減らそうと思ったら、 減らした何分の一かでも、 残った職員の給料を上げて…と考えた方がいいと思うんです。
竹山

 おっしゃるとおりです。

高利の市債借り換え財政健全化加藤市議の11選公約実現だった

シャープも本格始動。 活性化が進む堺浜
シャープも本格始動。 活性化が進む堺浜
佐藤
 いわゆる会社の社長とか市長というのは、 日本一の給料を払うことに誇りを持たなければならないと思うんですね。
 だけど、 そのためには、 それに見合った仕事を皆さんにしてもらわないといけないわけで…。
 それにともなって、 信賞必罰です。 一生懸命に働く人が報われるように。
竹山

 そうなんです。 だから、 管理職からまず率先して、 給与に評価を入れよ、 と言ってるんです。
加藤

 その通りですが、 その際にしっかりとした評価の目安を確立することも忘れてはなりませんね。
竹山

 私は、 堺市の管理職の処遇は悪いと思ってますので、 管理職が頑張ることができるような仕組みが必要だと思います。
加藤

 これからは、 みんなが知恵を出さなければ…。 例えば、 総務省は財務省からかなりの低金利で借りた政府資金を、 自治体にそれ以上の金利で貸し出すということがありました。 二年前の時点でその差額は23兆円でした。
 それを返しなさいと言っても、 法律があってダメ。 すったもんだの上、 平成19年の予算で、 全国で5兆円の借り換え枠を組んでくれたので、 堺市も大いに助かったわけなんです。
 堺市の市債残高は約六千億円あるが、 5%以上の借金も含まれています。
 その内、 20分の1以上にあたる315億円 (普通会計債60億円、 下水道事業など公営企業債255億円) を政府の特例を利用して平成21年度まで一括繰り上げ償還し、 民間の金融機関に借り換え、 2%にしたら実に63億円もの金利節減になったのです。
 私の11選目の選挙公約であった 「高利の市債借り換えによる財政再建化」 は、 こうして実現させることができました。
竹山

 地方自治体としてありがたいことですね。
佐藤

 何年もかけて、 努力されたのは、 加藤市議なのです。 地方自治経営学会のリーダーとしての目線ですね。
加藤
 金利をちょっと下げさせるだけで、 まだ何十億円ものカネが浮いてくるわけですから、 市長、 進めましょう、 私もお手伝いしますから…。
   
市民と市長が直接対話 「ふれあいトーク」 を開催
市民と市長が直接対話 「ふれあいトーク」 を開催

臨海部と中小企業の連携強化ビジネスマッチングの促進

佐藤

 マニフェストに 「堺のまちの産業を元気にしよう」 と書かれておりますが。
竹山

 堺浜のシャープ、 関西電力のメガソーラーというものを、 内陸部の堺の地元のものづくり企業、 中小企業を元気にする源にしなければならないと思っております。
 このため、 ビジネスマッチングの促進などにより、 臨海部の新たな先端産業と内陸部の中小企業との連携の強化に取り組んでまいります。 まさに中小企業が元気になることが、 堺を元気にすることだと思っております。
 そのためには、 中小企業への金融支援を手厚くしなければ、 ということで、 融資のための信用保証料をとらない施策をとってます。
 それに産業活性化基金などを活用した中小企業支援策ですね。 農・商・工の連携による産業の活性化、 新事業の創出などの施策を、 堺市の平成22年度予算で展開したいと準備しています。
 とりわけ力を入れたいのは、 緊急雇用対策基金などを活用した 「堺・雇用創出一〇、 〇〇〇人作戦」 です。
佐藤

 また、 堺にはいろいろな伝統産業もありますが、 そういった産業についてどのようにお考えですか。
竹山
 堺の伝統産業を伸ばすことが、 将来、 堺が更に元気になるための一つの要素だと思います。 「包丁」、 「線香」、 「自転車」、 「注染」、 「昆布」、 これらの産業を守り育てていくことが重要だと思います。

ルネサンス計画の最後の課題
こんどの予算でぜひとも実現

佐藤一段 政治経済評論家
佐藤一段 政治経済評論家
(次頁へ続く)